荒々しくも美しい自然のキャンバス。波が削った岩肌、風が運ぶ潮の香り。その中にそっと佇むのは、今季注目のアーバン・クラフトスタイル。そのどれもが自然と調和しながら、確かな個性を放つ。海辺に佇むその姿は、まるで次の季節をいち早く感じ取っているかのよう。伝統とモダンが共鳴するデザインたちは、海のささやきに呼応するように静かに存在感を示す。メゾンならではの職人技とコンテンポラリーな美学の融合が、スタイルに洗練と遊び心を添える。

The epitome of refined modernity.
時を重ねて削られた岩肌、その無骨なラインに寄り添うように佇むのは、緻密に編まれたクロシェ編みのミニバケットバッグ。自然の力強さを背景にしてもなお、凛とした気品と静謐な存在感を醸し出す。レザーの繊細なディテールが、手仕事の温もりを残しつつ、モダンなシルエットで都市の洗練を映し出す。マリンロープを思わせるハンドルは、ナチュラルさと力強さをさりげなく演出し、ブランドの象徴であるゴールドのトライアングルロゴを引き立てる。岩の造形美と共に写し出されたその姿は、まるで自然が選び取ったモードの一片のようだ。

A light and elegant craft poem blooming on the shore.
穏やかな波の音が響く海辺に似合うウィッカーバケットバッグが、ナチュラルな存在感を放ちながらそっと佇む。しっかりと編み込まれたラタン素材に、柔らかなカラーのロープハンドルを施した仕様は、クラシックでありながらも今の気分を印象的に映す。ピンクとグリーンのストライプがアクセントとなり、カジュアルな中に遊び心と洗練が共存する。自然の流木の上に置かれたその姿は、まるで海と風がセレクトしたアートピースのよう。ナチュラルだけど華やか、ラフなのに気高い。そんなバランスを叶える、大人のためのかごバッグ。感性で選ぶ一品は、風景の中でこそ真価を発揮する。軽やかで自由なスタイルを、このバッグとともに。

Bringing Marine Memories to the City.
岩肌に寄り添うように配置されたコードディテール付きのナッパレザーミュール。マリンスタイルに着想を得た、アイコニックなシルエットに、意外性のあるアクセントをプラスしてた独特なデザイン。ナッパレザーのシャープなシルエットと大胆なロープディテールが、静かな風景の中でひときわ強い存在感を放つ。高めのヒールとポインテッドトゥが生み出すラインは、凛とした女性像を描きながら、足元に力強さと洗練をもたらしてくれる。背景に広がる穏やかな海と、力強く削られた岩のコントラスト。そこにそっと置かれたこの一足は、まるで“装うこと”の本質を静かに語りかけてくる。

Carved scenery and polished leather.
風に削られた岩肌と流木の傍らに、ひっそりと置かれたフリンジ付きレザーミュール。クラシックなメンズウェアのスタイルを再解釈、洗練されたパンチング加工のブローグモチーフに、サンダルの軽やかさを掛け合わせたデザインは、どこかノスタルジックで新しい。メゾンの感性が息づく一足は、使い込まれたようなヴィンテージ仕上げが魅力。自然の中に溶け込みながらも、確かな存在感を放ち、足元に“静かなエッジ”を添えてくれる。都会的なスタイルにも、リラックスしたリゾートシーンにもうまく寄り添うシューズは、素材の質感とディテールの妙が際立つ逸品。鋭敏な風景に映える、洗練された白。そこに立つだけで、スタイルに物語が生まれる。

Dancing with the waves, the rhythm of the fringe.
岩に打ち寄せる波とともに、軽やかに揺れるライムグリーンのフリンジクロシェクラッチ。目を奪うほどに軽やかで、どこか自由奔放なその佇まいは、自然の中にそっと溶け込みながらも、しっかりと存在を主張する。細やかに重ねられたフリンジは動きと陰影を生み、まるで波そのもののような流動性を内包する。キラリと光るPRADAの三角ロゴで、洗練されたエッセンスをひとさじ。ラフなのに品があり、ナチュラルだけどどこか都会的。調和と個性を両立するこのクラッチは、まさに“感性で選ぶ”一品。風と遊ぶ感覚でクラッチを持って、波音を背景に自由なファッションを楽しもう。

Nostalgic aftertaste swaying in the evening.
やわらかに色づく空と、静かな波の音。その情景に溶け込むように掛けられたマクラメバッグが、自然と対話するように静かに佇む。オレンジのコードで編み上げた仕立ては、手仕事の温もりとモードな感性を同時に語る。中に収められた巾着が程よいボリューム感を生み、機能性とデザインを両立。素材の質感や細部に至るまでのこだわりに、ただのリゾートバッグには収まらない洗練された姿が滲む。自然の中でこそ映えるディテールと色彩。ラフで自由、それでいて計算されたバランスは、ファッションにおける“抜け感”を見事に体現している。無造作に持つだけで、装いに詩的な空気をまとわせるような存在感がこのバッグにはある。日が沈むその瞬間、バッグが語り出すのは、自由と静けさを編んだひとつのストーリー。
Photography:SHUN SASAKI(SIGNO) Styling, Edit&Text:RYOTA KOUJIRO