GIANNA BOYFRIEND VOL.09 八村倫太郎INTERVIEW

COLUMN

――今回の撮影はいかがでしたか?

初めてソロで掲載していただくということで、少しプレッシャーを感じつつも、楽しみながら撮影できました! 『GIANNA BOYFRIEND』の撮影は、さまざまなパターンの衣装やヘアメイクに挑戦させていただけるので、毎回、新しい自分に出会えるような感覚があります。

――特にお気に入りのルックはありますか?

全部好きなんですよね。どれだろう……。あえてひとつ挙げるなら、ダイナミックな襟のドレスシャツを着たものです。自分のポージングやヘアスタイルも含めて、「ハマっているな」と思いました。

――古着がお好きとのことですが、最近購入したアイテムはありますか?

ボーダー柄のニットポロシャツを買いました。最近、ポロシャツとかラガーシャツに目がないんです。Tシャツももちろん大好きですが、最近は、襟のついた服の方が自分の雰囲気に似合うと感じます。品の良さとスポーティさがミックスしたような、遊び心のあるニットポロを見つけたら、すぐに買ってしまいますね。

――インスタグラムにアップされていた「メロンポロ」もとてもお似合いでした。

メロンポロ、かわいいですよね! あれも古着屋さんで買いました。ああいう服にネクタイを合わせたり、ジャケットを羽織ったりするのがマイブームです。

――この数年で、ファッションの傾向は変わりましたか?

変わりましたね。大学時代はダンスサークルに所属していたこともあり、オーバーサイズのTシャツやパーカーといったカジュアルなストリートファッションが定番でした。デビュー当初も、憧れのアーティストさんに影響されて、ストリート要素の強いスタイルを好んでいましたね。その後、活動を通じてさまざまな衣装を着させていただくなかで、徐々にファッションの幅が広がっていきました。ネクタイを取り入れるようになったのは、ファーストフルアルバム『Where』の時に、メンバー全員でネクタイをつけたことがきっかけです。

――私物のなかで、最も気分が上がるものは何でしょうか?

香水です。シチュエーションによって使い分けることが多くて、ライブの時は大人っぽく香るものを選ぶことが多いです。普段使いでは、あまり強く香らないルイ・ヴィトンとル ラボの香水を使い分けています。ベースノートはムスク系が好き。柑橘系ではベルガモットが好みだということに最近気づきました。

――忙しい日々のなかで、自分を整えるためのルーティンはありますか?

サウナや温泉で温まることです。あとは、友達や先輩とご飯に行く。そういう他愛ない時間が、いいリラックスになっています。

――よくご飯に行かれる方は?

ドラマ『君の花になる』で一緒だった高橋文哉やNOAなど、8LOOM(ブルーム)のメンバーは今でも仲がいいですね。ちょっと恥ずかしいけど、「この繋がりはもう一生だな」って皆で言っています。映画『他人は地獄だ』でご一緒した栁俊太郎さんとも、時々ご飯に行きます。アーティスト仲間では、ONE N’ ONLYの高尾颯斗やBUDDiiSの小川史記くんにも仲良くしてもらっています。

――共演した方と関係を継続できているのは素敵なことですね。先ほど、自分を整えるためのルーティンをお聞きしましたが、美容のルーティンはありますか?

最近、ようやく美容に気を配るようになって、夜にパックをするのが習慣になりました。ビタミンCとDは毎晩欠かさず摂るようにしていますし、腸活のために納豆や甘酒、豆乳なども意識的に取り入れています。それから、食べる時間帯にも気をつけていますね。ただ、あまりストイックになりすぎるとストレスが溜まってしまうので、時々は“チートデイ”を設けて、リフレッシュするようにしています。

――今号のテーマは「UNBOUND(形にとらわれない)」ですが、この言葉からどのようなイメージが浮かびますか?

まさしくこの仕事がそうだと思います。撮影中にメイクさんとも話していましたが、役者もアーティストも、代わりはいくらでもいます。だからこそ、形にとらわれすぎると、「ほかの人でもいい」存在になってしまうような気がするんです。世間の評価に振り回されず、自分の軸を大切にしなければならないということを、この頃すごく考えていますね。

――これまでの出演作のなかで、「形にとらわれず、自分らしく演じられた」と感じた作品はありましたか?

ドラマ『御上先生』で演じた徳守陣は、自分らしく演じられたキャラクターのひとりだと感じています。このドラマには原作がなく、生徒一人ひとりに個性的な特徴が与えられていました。徳守の特徴は、「頻繁にメモを取る」こと。メモを取るタイミングや、その方法も、僕の裁量に任されていました。徳守がメモを取る理由は、要領が悪くて不安だからかもしれない——そんな風に、人物像を深く掘り下げながら、徳守というキャラクターをより魅力的に見せるにはどうすればいいかを考え、組み立ていきましたね。

――役作り以外に、撮影にあたって意識したことがあれば教えてください。

本番の時だけでなく、現場にいる間は常にスイッチを“オン”にしていました。俳優活動でもアーティスト活動でも、自分の役割をしっかり理解し、周りにどう貢献できるか考えると、よりスムーズに動けるんです。クールに振る舞うよりも、周りと協力して盛り上げていく方が性に合っているんですよね。そんな時に、表現がいちばん柔らかくなる気がします。

――ここからは、WATWINGの活動についてお伺いしたいと思います。結成6周年を迎えましたが、結成当初と比べて、グループ活動に対する考え方に変化を感じることはありますか?

グループのために個人でも頑張るし、個人で得たものをグループに還元していく。結成当初から、そんな思いをずっと大切にしてきました。ただ、その思いに対する向き合い方は、少しずつ変わってきたように感じます。映画やドラマに出演して表現の幅を広げること、情報バラエティ番組やラジオ番組で存在感を示すこと、ファッション誌などの撮影で新たな一面を見せること。一つひとつの活動の意味が、今はより深く、重く感じられるようになりました。

――最近、ほかのメンバーを見て「すごいな」と感じたエピソードはありますか?

日々、「すごいな。負けていられないな」と思わされる瞬間があります。例えば、(古幡)亮は、4月に『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』という舞台に出演していて、僕も亮の芝居をすごく楽しみにしていました。実際に観に行ってみると、普段の亮らしさを感じながらも、グループ活動では見せない新たな一面も見えて、ひとりの観客として見入ってしまいましたね。髙橋颯は、皆が知らないところでダンスのレッスンに通っていて、そういう姿勢を心からリスペクトしています。そんな風に、メンバーの表に見せない努力や姿勢が垣間見えると、「負けていられないな」と改めて思います。

――9月からはツアーが始まりますね。ライブハウスツアーを選択した理由についてお聞かせください。

WATWINGは、歴で言えばもう新人とはいえません。この6年間で、武道館や幕張メッセなど大きなステージにも立たせていただきましたが、正直なところ、自分たちの実力というより、「肩書きだけが先行している」という感覚があります。そうしたステージに立てたのは、何よりもファンの皆さんの支えがあったからこそ。胸を張って皆さんと向き合うためにも、改めて地に足をつけて進んでいきたいという思いがあります。僕たちは、格好をつけるために音楽をやっているわけではない。自分たちを大きく見せることよりも、WATWINGの音楽を本当に必要としてくれている人たちに、まっすぐに届けていくことを大切にしたい。そんな思いから、ライブハウスツアーを選択することにしました。

――ツアーのテーマは決まっているのでしょうか?“本音”を大切にしたい、ということはメンバー間でも話し合っています。もう一度、皆で武道館のステージに立ちたいという思いは変わらないし、それを未来にきちんと形にしていきたい。さまざまな経験をへたからこそ、今このタイミングでライブハウスツアーを選ぶ勇気を持てたとも思っています。ネガティブなこともポジティブなことも全部通ってきて、今のWATWINGがある。その歩みを携えながら、ファンの皆さんの熱量をさらに高めていけるような、「これからも一緒に大きくなっていこうぜ」というメッセージを届けられるツアーにしたいと思っています。