—やってみたいスタイルはありますか?
綱 僕はオールバックをやってみたいです。メイクさんといつかやりたいねという話をしているので、僕のオールバック解禁がいつになるのか、楽しみにしていただけたらと思います。
樋口 今はちょうど作品が終わり、髪を伸ばせるタイミングなので、少し癖のついたロングヘアをしてみたいと思い、頑張って伸ばしています。
―普段や好きなファッションスタイルを教えてください。
綱 僕は楽な服装が好きです。スウェットを1度着てしまったら抜け出せなくなってしまって…。でも最近はデニムをいただいて、それも履いています。スウェット以外のものを着ると、やはりかっこいいなと思うので、最近は少しスウェットパンツを履く頻度が減ってきましたが、やはり着やすさは大事にしています。
樋口 仕事に行く時や、綱くんや友達と会う時は僕もスウェットを着ることが多いです。時間があったり、出かける時はデニムパンツやワイド系のもの、細身のものも履いたりして、いろいろなスタイルを着ます。あとは黒が好きなので、黒を着ることが多いです。この前は、二人で買い物に行って、その時に冬のアウターを2着買いました。
綱 めちゃくちゃ可愛いのを買っていたよね。
樋口 赤のコーデュロイのアウターと黒のポワージャケットを買いました。
—よく二人で買い物に行かれますか?
綱 たまに行くね。
樋口 買い物に行くことはあまりありませんが、たまに行こうと思った時に一緒に行きます。
綱 一人だと少し心細い気がしつつも、一人でも行きます(笑)。先月くらいから結構買い物に行っています。
樋口 僕は少しでも時間があれば、一人でもふらっとお店に入っちゃいます。
綱 僕が幸平を誘う時は、大体これが欲しいと決まっている時に誘っていて、幸平が僕を誘う時は、なんとなく何か買いたいから一緒に来てよみたいな感じです。
樋口 確かに。一応、こういうのが欲しいみたいなものがあって、一緒に見てもらって、「どう? やっぱりいいよね」という再確認が欲しいと思ってしまいます。買う前に背中を押してほしいので、いつも呼んでいます。
—どれくらいの頻度で会いますか?
樋口 多分週3、4だよね。
綱 うん。最近は少し減ってしまいました。
樋口 綱くんが千葉に住んでいた時とそんなに頻度変わっていないよね。
綱 流石に変わっている!(笑)でも当時はめちゃくちゃ会っていたよね。
樋口 千葉の実家に住んでいた時は、綱くんが遊びに来て、そのまま僕の家に泊まっていました。
—二人は出会ってすぐに仲良くなりましたか?
樋口 最初から仲良かったです。
綱 そうだね。割と最初から今と同じノリでした。
樋口 出会った日の夜には今と同じノリでした(笑)。初めて会った日にバスの席が隣で、その時に全然おもしろくないことを一人で言っていて、僕が別の人と話していると、相槌を入れて話に入ってこようとしてきました。「なんだこの人は」と思い、最初は敬語でしたが、綱くんが、敬語じゃなくていいよと言ってくれて、すぐに敬語がなくなって、それからどんどん仲良くなりました。
—ファッションに興味を持ち始めたのはいつ頃ですか? そのきっかけもあれば教えて下さい。
綱 きっかけは、高校の友達にめちゃくちゃオシャレな子がいて、高校時代はお金もないなか、バイトで貯めたお金をすべて服に費やすような友達が二人いました。当時、一人はスタリスト目指すくらいファッションが好きで、そういう人の影響で興味を持ち始めました。高校時代は、服を貸してもらったりしていました。
樋口 僕は、かっこよくなりたいと思ったのがきっかけで、服にも興味を持ち始めました。かっこよくなるために、肌ケアや髪型も変えたりしましたが、それと同じくらい服も大事だと思い、雑誌の撮影などでもいろいろな服を着て、自分に似合うものを見つけることができて、服が好きになりました。
—最近買ったアイテムや注目しているアイテムはありますか?
綱 今年の冬はダウンを新調したいと思います。
樋口 え! 5年くらい着ているNORTHFACEは?
綱 あれはもう一昨年まで!(笑)去年買った別のブランドのダウンを今年も使いつつ、冬は絶対にダウンを着てしまうので、新しいものも買って、2つを着回したいと思っています。あとは、アクセサリーも新しいものが欲しいです。
樋口 僕は最近、新しい靴を2足買いました。靴はいろいろ変えたいなと思っています。
綱 あとは眼鏡もお気に入りじゃない?
樋口 そうだね。この前一緒に買いに行きました。
綱 彼は眼鏡が好きで、最近はフレームなしの眼鏡にハマっています(笑)。
樋口 本当にその通り(笑)。
—今号は「STIMULATING」がテーマですが、これまでに刺激的だと感じる経験はありましたか?
樋口 日常がすごく刺激的です。去年から少しずつ雑誌の撮影が増え、今回のように2人でW表紙をできるとは思ってもいなかったですし、謙ちゃん(前田謙太郎)とも一緒に撮影をして、この前は愁斗(森愁斗)とも一緒に仕事をして、今日は、綱くんとの仕事なので、仲の良い友達と大きな仕事ができるのは、みんなが頑張っている証拠だと感じて、すごく刺激的です。また、個人でも新しい現場に行くと、いろいろな方と出会いますし、ここを盗みたい、こういう男になりたいと思うことも多く、日々刺激を受けています。プライベートで遊ぶ日もすごく楽しいく、刺激もあるので、最近はずっと刺激的で楽しいです。
綱 毎日が刺激的ですが、作品に入っている時は、さらに刺激を受けていると感じます。この前までNHKの『未来の私にブッかまされる⁉︎』の撮影をしていて、その中で高橋克典さんと一緒にお芝居をするシーンがすごく多く、克典さんだけでなく、他のキャストの方々も尊敬する方ばかりで、 “ブッかまされ”まくっていて、今思えば毎日刺激を受けていたと思います。
—今までに影響を受けた人はいますか?
樋口 僕は金子ノブアキさんです。もともと大好きな方でしたが、今放送中の『離婚弁護士スパイダー』でご一緒した時に、ノブアキさんは歴も長く、キャリアもある方ですが、すごくおおらかで、気さくで、優しい方でした。しかし、お芝居のことに関してはすごく真面目で、そんな姿を見て、例えば、自分も歴を重ねて後輩ができた時に、こんな人になりたいと思いました。この前、ノブアキさんから大きいダンボール1個分ぐらいのたくさんの服をいただいて、 本当に嬉しかったんです。ですから、僕も後輩にできるようになれたらと思いました。
綱 高橋克典さんです。お芝居はもちろん、それ以外の場面での発言や、カメラが回ってないところでの僕らへの対応も、ユニークさがありつつ、真面目にやるところはしっかりやる方で、経験値が違いすぎて、すごいなと思う瞬間がたくさんありました。やはり歴がある方は違うなと思いましたし、この前、事務所のイベントで瀬戸康史さんとお会いする機会があったんですが、真面目に回答しつつ、しっかりみんなを笑わせたりしていて、余裕がある方はみんなを楽しませられることが的確にわかっている感じがして、それはもう経験の差だと思いました。
—仕事に対する向き合い方に以前と変わったことはありますか?
綱 今までは、「自分はこれで売れるんだ、これで上に行くんだ」と、正直自分のためのことしか考えていなかったのですが、ここ数年で“作品のために”という気持ちが芽生え始めて、自分の意識が変わったのは、僕にとってすごく大きい部分だと思います。“作品のために演者の一人として自分の役を全うする”というフェーズにやっとたどり着けたと思います。初めて主演をさせていただいた『恋愛のすゝめ』というドラマをきっかけに変わりました。そこで座長を初めて経験して、座長にしか味わえないプレッシャーの重圧に押しつぶされそうになりましたが、その中で“作品のために”という気持ちがすごく大きくなりましたし、自分の経験不足や実力不足もありましたが、支えてくれる人たちが周りにいてくれたことで、そういった気持ちに気づけたと思い、その時に自分の中で考え方がガラッと変わりました。
樋口 僕も自分のことでいっぱいいっぱいでしたが、最近やっと作品はチームで作っていることに気づけました。『離婚弁護士スパイダー』では、ドラマのチームができている状態で、ゲストとして新しいキャストの方が来られるので、やはり緊張して入ってくる方も、すごく慣れた様子で入ってくる方もいる時に、チームで作っているからこそ、入ってきた人も仲間に入れることをメインの4人で特に考えていました。撮影部、照明部、衣装部、メイク部、俳優部といろいろな部が分かれていますが、やっていることはみんな一緒なんですよね。今までは自分のことだけでしたが、スタッフさんやゲストの方それぞれに役割があり、みんなで作っているという認識に変わり、もっとこうしてあげた方がゲストの方はやりやすいのかなや、この役であればいろいろ話して、コミュニケーションを取っておいた方がいいなど、自分がゲストとして入った時に安心できるようにしたいと考えるようになり、仕事に対する向き合い方が少し変わったと思います。
—やりがいを感じるのはどんな時ですか?
樋口 僕は圧倒的にオールアップの時です。
綱 うわ〜、一緒だ。
樋口 あの瞬間を味わうためにこの仕事をしていると言ってもいいぐらい、素敵な瞬間です。 どの作品に対しても愛情があり、「頑張った」と毎回思えるので、オールアップの瞬間は俳優ならではのかけがえのないものだと思います。
綱 一緒です! 本当に一緒! 少し違うこと言うとすれば、皆さんに届けられる瞬間もやりがいを感じます。学生時代でいうと、演奏会や発表会の日にみんなから反応があり、「良かった」と思える時が、僕らからするとドラマの初回放送と映画公開日だったりするんです。やっとみんなで作ったものを届けられる瞬間なので、その時にやりがい感じます。
—俳優として多くの作品で活躍されていますが、“演じる”ということは?
樋口 僕自身、これから先にもっと作品が増えるほど解釈も変わっていくと思いますし、もっと成長して、捉え方も変えていかないといけないと思っていますが、今の段階では、「この役は樋口くんしかいない」と思ってもらいたいです。ですから、“いかに自分の色を入れながら役を作れるか”が大事だと思います。この質問の答えとは少し違いますが、それぞれの役を自分色に染めていくような俳優でありたいです。
綱 言い方を変えたら「芝居」という言葉が、「役でしか存在しない人物だけど、そこにいる」ということなのかなと思います。
—仕事のモチベーションを高める時はどんなことをしますか?
樋口 友達と遊びに行きます。
綱 気持ちが沈みそうになったら友達に会います。
樋口 僕は1人で抱え込まないタイプなので、友達になんでも話してしまいます。
綱 僕にとってのモチベーションは買い物です。何かを買ってこれから頑張ろう! と思いますし、ドラマが終わったら自分へのご褒美で買い物をします。『未来の私にブッかまされる⁉︎』の時は、ちょうど中間の時に「半分お疲れ様、残り頑張ろう!」で、買い物をしました。
―今後同じように俳優を目指す方々にアドバイスをお願いします。
綱 ちょうどこの間事務所のオーディションがあって、こういった話の中で「楽しんでください!」と言いました。オーディションで残っている人は、みんな性格や人柄が魅力的だなと感じました。もちろん演技力もありますが、この人と一緒に仕事したい! と思ってもらえる性格や人柄が大事だと思います。もちろん「自分が上に行くんだ」という気持ちは絶対に大事ですが、それよりも、役者である前に、人としてしっかり人の気持ちを理解して、人のために動ける自分でいることで、結果もついてくると思います。
樋口 俳優ならではの楽しみがたくさんあると思うんです。今回のように自分が好きなことを親友と仕事として会えるというのは滅多にないことじゃないですか。それができるというのも俳優ならではだと思いますし、みんなからの嬉しい声も届くので、全力で楽しむことを考えて欲しいと思います。また、先ほど綱くんも言っていたように、相手の気持ちを考えて行動できる人が、一歩ずつ着実に進んでいる印象がありますし、特にこの仕事は、対人との仕事なので、相手のことを思って、人の気持ちを考えられることが大切だと思います。
—やりたいことがある人、やりたいことを探している人、何かしたいけど何ができるのか分からない人、いろんな人に寄り添うような作品だと思うのですが、そんな皆さんにどんなことを伝えたいですか?
綱 どんな人生を送っていても全部正解だと思いますが、やはりチャレンジした人の方が良い景色を見ることができたり、いろいろな経験ができると思うので、1歩を踏み出せない方に、その1歩を踏み出すきっかけになる作品になればいいなと思います。
樋口 この作品を通して、これからどうしようと考えている方に僕らの伝えたい部分がしっかりと伝わって、みんなの悩みが晴れるような作品になればいいなと思います。
—今回青春映画ですが、二人の青春の思い出はありますか?
綱 高校の修学旅行で行った沖縄は忘れられないです。その時のメンバーとは今でもすごく仲が良いですが、どんなに頑張ってもみんなで3日間予定を合わせることは難しいので、今考えたらあの時は夢のような時間だったんだと思います。当時はみんなで揃うことが当たり前だと思っていたので、今はあの時に戻りたいと思うぐらい、修学旅行はすごく楽しかったです。仲が良い人との時間ももちろん、やはり300人ぐらいで行く旅行は学生時代でしか味わえないので、またどこかで経験したいと思います。
樋口 僕も少し似ていて、学生の頃はどの瞬間を切り取っても青春だったと思います。友達もいて、恋愛もして、本当に楽しい学生生活を送らせてもらいました。両親や大人の方に「今の時間当たり前じゃないからね。大切にね。」とたくさん言われていましたが、当時はそれが当たり前だと思っていて、その言葉を軽く流して生活していました。しかし、学生生活が終わると、本当にかけがえのない時間だったと思いますし、あの時間は絶対に帰ってこないので、忘れたくない出来事があったらメモで残しておくべきだったと思います。それぐらい大切な時間でしたし、青春でした。
—どんな高校生でしたか?
綱 明るかったです。帰宅部で部活もしていなかったので、放課後は遊びに行ったりしていました。
樋口 僕は高校3年間サッカー漬けの日々だったので、オフも少なく、月曜から日曜までサッカーをしていました。なので、学校生活がオフのような感じでした。僕らのクラスはアスリートコースだったので、先生たちもサッカーで勝ってくれればいいよという形で、ラフに過ごさせてもらっていて、学校ではかなりはしゃいでいました。
—お互いに相手が主役の作品を作るとしたらどんな作品にしますか?
綱 キラキラした恋愛系の主演をやりたいと日頃から聞いているので、設定は、サッカーが上手なイケメン王子。僕は2番手の恋に破れる方でストレッチだけでも出させてもらって(笑)。
樋口 僕は芸人さんの役を見たいです。『火花』や『漫才ギャング』、『浅草キッド』がめちゃくちゃ好きで、僕も芸人さんの役を演じてみたいですが、綱くんはぴったりだと思うんです。一緒にいて面白いですし、絶対に合うと思います。漫才コンビの映画で、コンビ組めたら最高ですね。
—今年やりたいことはありますか?
樋口 スノーボード行きたいです。
綱 僕もスノボって言おうとした! 1秒後に言おうとしてた(笑)。花火大会、お花見、紅葉も見に行きたいです。あと、今年も『ネムルバカ』の公開記念で、幸平とサシ旅行に行けたらいいなと思います。