強く、美しく、カッコ良く。もちろん可憐さも忘れずにー自分らしく人生を謳歌する、現代的なハートを持った“ペルソナ”を具現化すべく、本格始動したヌーヴェルマガジン『GIANNA』。昨年末にリリースしたプレ号に引き続き、本誌創刊号のカバーを素敵に飾ってくれたすみれさんのインタビュー。
この度は、記念すべき創刊号にもご出演いただきありがとうございます! すみれさんは、『GIANNA』が描く理想の女性そのもの。ご一緒できて光栄です。そして今回はSPRING号ということで、2021年春のトレンドを取り入れた様々なスタイルを着こなしていただいたのですが、すみれさんは普段どういったファッションがお好きですか?
はじめに、前号に引き続きカバーを飾ることができてとても嬉しいです。お声掛けいただきありがとうございます! 最近のプライベートは、ラフなファッションが多いかな。デニムやスウェットスタイルがお気に入りで、上からコートを羽織ったりと、カジュアルダウンしながらドレッシーをバランス良くミックスするのが好きです。コロナの影響もあり、近頃はドレスアップする機会がなかなかなくヒールも履けていないのですが、スウェットにヒールという組み合わせもカッコいいですよね。ヘイリー・ビーバーやケンダル・ジェンナーもそういった着こなしをよく取り入れているので、いつも参考にしています!
海外セレブのスタイル、とてもお洒落で真似したいものばかりですよね。お肌もいつもとても綺麗ですが、美容面で気を付けていることはありますか?
メイクは絶対に落とす、など美容は本当に基本的なことしかやっていないんです。毎日手を掛けすぎるよりは、シンプルなことを丁寧に続ける方がいいのかなって。メイクオフの時はクレンジングオイルを使い、毎晩、毎朝きちんと洗顔。最近はクリームやバームなどの優れたクレンジングアイテムも多いですよね。急いでいる時はゴシゴシ擦りがちですが、摩擦が肌の負担にならないよう優しくタッチするなど、丁寧にオフするように心掛けています。そして洗顔を顔につける時はもちろん、洗った後も洗顔が顔に残らないようお水できちんと洗い流すように気を付けたり。その後は、コスメデコルテの乳液・化粧水・クリームの3ステップ。30歳になり、エイジングも少し気になり始めたので、アイクリームもたまに取り入れています!
食事など、インナビューティ面でも意識していることはありますか?
いつも好きなものを食べるようにしています。食べたいものを我慢するとストレスに繋がるし、ハッピーを感じられなくなっちゃう。周りの人にハッピーを届けるお仕事をしているのに、自分自身がハッピーでないと周りにも笑顔を届けられないから。海外では、以前からプラスサイズモデルを始めとする、ヘルシーなモデルさんがブームになっています。それってとても素敵なことで、“痩せている=いい”というワケじゃないと思うんです。だから口にするものも、常に自分の体に聞いてあげて、上手にバランスを取るようにしています。私もジャンクフード、特に朝マックが大好きでやめられないので(笑)、ご褒美に食べることもあります。だからといって毎日のように食べていたら体型に響いてしまうし、何事もオーバーなのは良くないので、緩急をつけることが大事なのかなって。ジャンクフードを食べた次の日は野菜を摂ったり、水分不足だなって感じたら補給したり、日々の体の変化を感じ取るようにしています。前後をトラックするためにも日記を書いているので、週ごとにリフレクションも。
色々な感情や気持ちも、
自分の一部分として受け入れて、
自分に対して
正直でいれることが大事
日記をつけているのですね! 食事だけでなく、日々の出来事を綴っていらっしゃるんですか?
その日その日に何が起きたのか、文字で整理すると振り返りをしやすいし、自分自身のこともよく知れるので、日記は随分と前から始めていてデイリーに続けています。日本でも、メンタルヘルスがやっとフィーチャーされるようになったと感じているのですが、私としてはもっとみんなで知識を高めていくことが大事なんじゃないかなと思っていて。コロナ禍で気分がダウンしてしまっている人も少なくない中、ダウンしても大丈夫なんだよってことを伝えたい。「今日は落ち込んでるな」って感じても自分を責める必要はないし、毎日ハッピーでいる必要もない。そういったメンタルヘルスのためにも、日記を書いていて。誰かと一緒にいるとポジティブにハッピーでいられるけど、基本的に寂しがり屋なので、一人でいる時は私もダウンになっちゃったり、ネガティブになることもあるんです。でも、それも自分の一部分として受け入れて、自分に対して正直でいれることが大事なんじゃないかなって。時には、その気持ちを誰かに話して、シェアしたり。それは友達でも家族でも、カウンセリングでもいいと思うんです。一人で全部頑張らなくていい。特に日本人は色々と我慢しがちで、“人に助けを求めるのはあまり良くないこと”って難しく考えすぎているような気がしていて。そういう意識を根本から改革していって、人に助けを求めることが当たり前な世の中に変えていけたらなと思っています。
すでに活動もされていらっしゃいますよね!
メンタルヘルスをサポートする、チャリティ活動を行っています! Crystal KayちゃんとUKICOさん、TIGARAH ちゃんと私の4 人で『All FOUR ONEPROJECT』というプロジェクトを立ち上げて。気持ちが塞ぎ込んでしまったり、悩みを抱えている時に誰でもが相談できる「いのちの電話」という相談窓口があるのですが、購入することで「日本いのちの電話連盟」に寄付することができるT シャツも作成しました。高いカウンセリングと違い、ボランティア団体である「いのちの電話」は費用もかからないので、ぜひ心にとめておいてほしい。風邪をひいた時や健康診断で病院に行くように、気分が落ち込んでいる時は心も風邪をひいているようなもの。だから、相談することだって普通のこと。私、ネガティブに使う“メンヘラ”という言葉をなくしたいんです! みんながメンタルヘルスをベーシックに考えられるようになれたら嬉しいですね。
運動もメンタルヘルスにとって良い影響があるとか。すみれさんも、運動は定期的にされていますか?
心と体は繋がっているので、運動は欠かさないようにしています。ジムに行ったり、最近はYouTube で見つけたプログラムを家でやってみたり、トレーナーさんとオンライントレーニングをしたり。やっぱり1 人でやるのは寂しいし、自分にとても甘いので(笑)、トレーナーさんと一緒にやるだけでだいぶ変わります!
やる気を引き出してくれる、トレーナーさんの存在は大きいですね。お仕事についてもお伺いさせてください! 女優、シンガー、そしてモデルと幅広く活躍されているすみれさんですが、今後の展望は?
歌を色々とリリースしてきたのですが、実はフルアルバムを出したことがないんです。なので、今はアルバムを出すことを目標として頑張っていこうかなと。日本のみなさんにも聞いていただきたいですし、日本のアーティストはこういう歌を作ってるんだよって世界の方々に、グローバルに聞いてもらいたいです。これまで、ドラマや映画などの女優業の拠点は海外だったのですが、今はオーディションもなかなか行けなかったり、撮影自体も延期になっていたり。プレミアもできないですしね。ただ海外作品にはもっともっと出ていきたいので、コロナが落ち着いたらまた海外でも活動したいです。アメリカだけでなく、中国や韓国といったアジアも目標として考えています。K-POP アーティストさんともコラボできたら……って、まずは自分のアルバムを出してからですね(笑)。今は音楽に対する想いが一番熱いのかな? もちろんミュージカルも大好きなので、それは日本をベースに極めていきたいです。昨年は『NINE』に出させていただき、公演予定だった『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』という舞台作品も、昨年の2 月、3 月とお稽古に参加していたのですが、ちょうど緊急事態宣言に入ってしまい。その時にはすでに出来上がっていた作品で、コロナの影響で延期となってしまったので、近いうちに公演できると嬉しいな。
シンガーとして歌う時と、ミュージカルで歌う時とはやっぱり発声の仕方が大きく変わりますか?
そうなんです、ミュージカルはポップスと声の出し方が全然違うんですよね。ミュージカルだと、お腹も背中も使って熱唱する感じ。テクニックをものすごく意識します。ポップスで歌う時は、ちょっとブレッシーに、セクシーに歌ってみたり。モノマネが好きなので、モノマネのようにコロコロ歌い方を変えたり、ミュージカルでも役によって歌い方を変えるようにしています。
演技力はどのように磨かれていますか?
シンプルにいうと、演技の練習をする時もモノマネのような感覚があって。いろんな人を観察して、あの人のこの特徴は面白いから演技に取り入れてみよう、とそれぞれのキャラクターを自分のボキャブラリーとして落とし込むようにしています。あとは、映画やドラマ作品を見ながら演技力を高めたりも。
憧れている女優さんはいますか?
ジェニファー・ローレンスです。お芝居がとてもナチュラルだし、本当に綺麗で体つきもグラマラス。全部がカッコ良くて大好きです。たしか、彼女とは同い年だったような。ボディイメージだけでなく、性格もストロングな印象なので、ファイトしたりと強い女性像の役が多いのも憧れます。彼女のインタビューも見ていて共感することが多く、地に足が着いている感じ。気取るワケでも格好つけるワケでもなく、話すことがとてもリアルで、だからお芝居もリアルなんだなって。役を演じている時のカッコ良さと、抜け感がある普段とのギャップも好きで、アカデミー賞でレッドカーペッドを歩いていた時も、インタビューの途中で「腹減った!」と普通に口に出したり(笑)。そういう面白くて素直なところも素敵です。
自信を持つことは、
多くの人にとって大事なテーマ。
行動に移すのはなかなか
難しいことだけど、私は自分にも
人にも優しくありたい
ジェニファー・ローレンスと同じく、30歳を迎えたすみれさん。歳を重ね、成長したなと感じることはありますか?
前は何かと必死でしたが、余裕は出てきたのかなと。友達といる時も、いつもワイワイするのではなく静かに過ごしてもいいんだなって(笑)。そういう瞬間も素敵だなって思えるようになったし、自分に自信がつきました。以前は些細な部分までコンプレックスを感じていて、撮影後の写真を見てもここが嫌だな、あれは嫌だなって挙げたらきりがないくらいで。でも、ここは私の特徴だから個性になるし、いい部分だよねってポジティブに思えるようになりました。自分に対して、器が広くなったというのかな。セルフラブのためにも、自分をもっと大切にしようと意識することも増えました。自信を持つことって、多くの人にとって大事なテーマだと思うんです。実際に行動に移すのはなかなか難しいことだけど、自分にも人にも厳しくするのではなく、私は自分にも人にも優しくありたい。日本人はいい意味で厳しいから、自分に対しても潔癖症というか、“完璧主義”という感じがします。もっと自分自身を好きになって、自分を大切にすることで、自然と周りにもハッピーを届けることができるハズ!
Profile
女優/歌手/モデル すみれ
1990年7月15日生まれ。東京都出身、ハワイ育ち。スカイコーポレーション所属。高校在学時にモデルとしてキャリアをスタート。米国カーネギーメロン大学演劇科に進学後、2011年に日本の芸能界でデビュー。数々の映画、テレビ作品に出演、舞台でも主演を務めるなど、女優として活躍の場を広げるかたわら、2013年には歌手としてもソロデビューを果たす。現在は世界を舞台に、グローバルに活動している。
Model:SUMIRE(SKY CORPORATION) Photography:MASATO MORIYAMA(TRIVAL) Styling:MAMI TAKAHASHI Hair & Makeup:YOSHIHITO WATANABE(Carillon) Edit & Text:SEIRA MAEHARA