GIANNA PLUS #07

映画『WIND BREAKER』合同インタビュー

——今回は「GIANNA PLUS」の撮影でしたが、いかがでしたでしょうか?

 めっちゃかっこよかったです。

木戸 うん。みんなかっこよかった!

 ソロもよかったですが、やはり4人揃うと迫力が違いましたね。

JUNON 僕は映画では特定のビジュアルをしているのに、雑誌で全然違う格好していたり、ビジュアルが変わっているのは、見てる側として「おっ」となるので、めちゃくちゃ好きです。

木戸 普段それぞれの作品ごとに雑誌の特集がありますが、みんなが出演している姿をSNSなどで見ていて、それが今日は一緒に撮影ができて、今回は特に仲間を大事にする作品なので、すごく面白かったです。

——今回の映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』に出演するにあたって、トレーニングや準備していたことはありますか?

水上 僕の演じた桜が15歳なので、体づくりをせずに、むしろそれ以上大きくならないようにと忠告されていました。アクション練習では自分がやる立ち回りを反復練習して、アクションシーンのクオリティを上げるようにしていました。

 蘇枋のしなやかに攻撃をいなすアクションは柔軟をしっかりやらないと表現できなかったので、柔軟ですかね。あとは、蘇枋はスラっとしているのに対して、僕は猫背なので、カッコよく見せるために普段から背筋を意識していました。

木戸 体の面では特にありませんでした。楡井という役は、みんなと比べてアクション練習もそこまで多くなかったですし、どちらかというと受け身の練習を重要視していました。

 ダンゴムシの練習とかはしてなかったですか?

水上 ダンゴムシを飼っていたんじゃないですか?

木戸 全部嘘です(笑)。

JUNON 僕は、杉下は大きいので、たくさんご飯を食べて、本番前に無理をしなくてもいいように鍛えようと思っていたのですが、間に合わなかったです。本編で筋トレをするシーンがあったので、なるべくダンベルを上げられるようにその期間はダンベルをやっていました。

水上 でも杉下の大きさって背中の大きさですよね?

JUNON あれはつけようと思ってもつけようがなかったので、猫背を気にしていました!

——本編に使われたセットや衣装を見た時の率直な感想をお聞かせください。

水上 僕は衣装合わせの段階で、「防風鈴の制服にどの素材を使うか」という議論に対して、個人的にはコーデュラがよかったのですが、印象が強すぎるので今回は別の素材に落ち着きました。本来、現代の制服のベーシックな素材はポリエステルで化学繊維が多いらしいのですが、今回はそれが緑色なので、印象としてコスプレのように見えてしまって。もちろん日本には緑の制服を扱っているところもあると思いますが、我々20代を超えている人間が着ると訳が違ってくるので、仕立て屋さんのサポートもあり、シワがつきやすい綿100%になって、結果的によかったなと思いました。それぞれのアクションによって、中にサポーターを仕込むためにオーバーサイズのアクション用のものが必要であったり、その数を作るのも大変だったと思います。アクションをやったらどれだけ破れたりするかわからないですし、これらは僕らの話ではありませんが、作品に携わった身として伝えていきたいです。

 沖縄ロケで実際にセットを初めて見た時はワクワクしました。レトロな雰囲気が映画のオリジナリティにもあって素敵だなと思いました。衣装で言うと、衣装合わせの段階でいろいろ試して、似合う似合わないもありますし、それこそコスプレ感が強いなどの様々な問題があった中でベストなものが見つかったので、これでいこうとなりました。

木戸 セットは沖縄の方たちの全面協力だということをお聞きしていましたが、それを身に染みて感じました。原作に出てくるお店は普段営業されている中で、僕らの撮影のセットとして貸して下さって。獅子頭連側の島も、僕らが普通に歩いていた場所が撮影時にはパーっと獅子頭連の島になったと思ったら、数日後にはバーっと美術の人がきれいにして元の商店街に戻っていたりと驚きました。ゴミの感じや色使いなど本当に細部にこだわっていて、それがしっかりと映像に映っているので、見てもらいたいです。

JUNON 僕の場合はウィッグをたくさん調整しました。アニメでの杉下はもう少し短かったのですが、リアルに映したいのと奇妙な感じを出したいので調整していただいて。毛質も本当はもっとツルツルにもできましたが、狂犬や獣感を出すためにあえてあまりトリートメントをしない状態で使っていたりと、いろいろと工夫して何回もやり取りしました。

——多くの役者が参加された今作において、「やっぱりすごい」と他者の演技に感心した瞬間はありましたか?

JUNON 自分からしたらみんなすごかったです。桜と同じ動きをするタイミングがあったのですが、それを一緒にやっていて、「やっぱりアクションうまいな。型がキレイだな」と思いました。

水上 ちょうどこの4人がいた教室のシーンで、僕が梅宮の発言に対してあっけにとられる芝居をしている時に、後ろからいきなりぐわーっとみんなから掴まれる演出があって、その中の3人が僕に対して「お前、すげえな」と言葉をかけてくれるのですが、その中の2番目のメガネをかけている人の芝居は僕にはできません(笑)。その後の僕の演技は本当に素のリアクションで動揺していて、あの演技が僕はすごく好きなんです。関係ありませんが、あの人は小中学校の時代の同級生に似ています。

木戸 杉下の筋トレを手伝っていた人?

水上 そうそう! 杉下のバーベルを持って、最後杉下が取り残されるシーンで結構ちゃんと映っていて、多分萩原さんもそこはしっかりと演出していなかったと思うのですが、彼はちゃんと何かやろうとするんですよ。もう首の動きなどのキレが良くて、すごく印象的です。

 僕は楡井との芝居が多かったのですが、楡井が「喧嘩を教えてください」と蘇枋にお願いするシーンがあって。そのシーンの前に一人で芝居をしている弱々しさがすごくかわいくて、思いっきりやってるけど弱く映るような、わざとらくない塩梅が多分めちゃくちゃ難しいと思うので。あの演技すごいよね。

木戸 あのときスタッフさんから「殴り慣れてないのかな?」と嬉しいリアクションをいただきました。でも、走り方で途中泥棒か何かを追いかけるシーンの撮影では、監督から「ちょっとかっこよすぎる」と言われたので調整したら、結果どっちも混ざってしまって…(笑)。

——自身と自分のキャラクターを比較した時に共通点と相違点があれば教えてください。

綱 蘇枋は本当に人を見ているなと感じる部分があり、楡井の弱さや桜の気持ちに対して共感してあげたりと、常に周りを見て自分の感情を動かしてるなと演じながら思いました。僕もすごく人を見て、良くも悪くも周りの空気を読んでしまうところがあるので、似ているかなと思います。

JUNON 寡黙で身長の高いところが似ていると思います(笑)。

水上 それはあなたがやったからでしょう!

綱 ははは(笑)

JUNON オンとオフがあるところも似ているかもしれないです。あとは、梅宮に対して従順で、彼の真っ直ぐなところは尊敬するところだと思います。

水上 真っ直ぐじゃないんですか?

JUNON 真っ直ぐは少し意味が違うかもしれません。人を尊敬して、その人のために尽くすというあの姿は、僕はそこまではできないなと思います。

木戸 今回のキャラクターで言うと、桜や蘇枋、杉下は天性の強さを持っていますが、そうではない楡井の「努力でどうにかするしかない!」というような心意気や、近くで天性の力を持つ人たちに影響されて頑張るところは自分のこれまでと似ているかなと思っています。僕も器用ではなくて、どちらかというと努力して時間をかけていくタイプなので、そういうところは彼と似ているかもしれないなと思っていました。

水上 あるテレビ番組に出演させていただいた時に、小中学校の時の野球の同級生がスタジオまで来てくれてエピソードを話してくれたのですが、僕が小学3年生の頃に学年の中で一番最初に入って、僕しかいなかった時に次に彼が入部してきて。チームのやり方や道具の位置など、いろいろと彼に教えろとコーチに言われた時に、僕が彼に「おい、俺のことは恒司さんって呼べ」と言ったらしく…。桜もお山の大将で、自分が強いと勘違いしながらもいろいろな痛い目にあって、成長していく様を辿っていく部分があるので、そこはすごく共感しますし、勘違いという点では少し似ているなと思います。

——最後に今作を通して伝えたいメッセージはありますか?

綱 熱い気持ちです。監督が、「この映画を見終わったあとに友達の肩を抱きたいなと思える映画にしたい」と言っていて、僕もそれに共感しましたし、完成した映画を観てそう思ったので、観てくださった方も、友達に限らず家族や大切な人の肩を抱きたい、少しでも力になりたいと思ってもらえたら嬉しいです。

JUNON 必ずしも1人がだめというわけではないですが、映画を通して“仲間”というものの温かさを感じてほしいですし、少しでも周りの人の大切さに気づけるような作品になれたらいいなと思います。

木戸 この作品ならではの部分は、やはり“守るために戦う”というところだと思います。登場するキャラクターたちが何を守りたいと思い、なぜ守りたいものを大切に思うのか。それは彼らの過去や仲間、何かのため誰かのために動ける人間の強さが所以であるし、今作ではそれが多く詰まっているので、そういうところに注目して観てもらえたら嬉しいです。

水上 人によって未熟な部分はそれぞれだと思います。今回の桜に関しては、信じる力、愛を受け取る力、委ねる力というものが極めて乏しく、人間としての未熟さがあるのですが、桜と同じ悩みを抱える人が観たらその人は分かりやすく共感してくださると思います。しかし様々な未熟さがありますし、人間はその未熟さと対峙した時に、殺したくなるほど「なんで自分はこうなんだ?」と思ってしまいます。そういった方々に、人間の不完全さを受け入れる力と愛を与える力、愛を受け入れる力を1人ではなく、周りにいる人と一緒に育んでいくことの素晴らしさを二番目に伝えたいです。一番目は「暴力、ダメ絶対」です。これは萩原監督が申し上げたように、“今作はケンカをむしろ否定する映画”なので、その2つを伝えたいです。