ALL ABOUT BALANCE KASUMI ARIMURA

FASHION

俳優・有村架純さんとともに描くのは、クリーンで洗練されたオーラを放つ、革新的なパールの魅力。タクーン・パニクガルによる初のコレクションとして2010年にデビューして以来、世界中で愛され続けているTASAKIの「balance」シリーズ。直線上にパールを配したミニマルモダンなデザインは、浮遊感あるプロポーションを演出し、どの角度からも華やかに映る。

earrings¥482,900 necklace¥10,560,000 both by TASAKI dress¥193,600 by Mame Kurogouchi/Mame Kurogouchi Online Store

INTERVIEW

今回の撮影はいかがでしたでしょうか?

普段着け慣れていないこともあって、ジュエリーをメインとした撮影の時は毎回少しだけドキドキするのですが、とても楽しかったです!

日常ではジュエリーを身に着ける機会は少ないですか?

そうですね。お衣装などでは用意していただくのですが、プライベートでは触れ合う機会があまりないほうかもしれません。でも30代に入り、35歳という節目に向けて何か一つ特別なジュエリーを持ちたいなと思っていて、まさにTASAKIさんは憧れのブランドです。今回、パールジュエリーを何層にも重ね着けしたお衣装がありましたが、気品があってすごくエレガントでありながら、カジュアルなお洋服にもマッチするアイテムなのかなと感じました。色々な着け方が楽しめそうですし、普段使いもできるジュエリーですよね。

特別なジュエリーを、とのことで選ぶ際に大事にしたい基準はございますか?

そっと寄り添ってくれるようなジュエリーに出会えたらいいなと思っています。主役感のあるジュエリーもとても素敵ですが、さり気ない華やかさがあるというか、控えめすぎず、ちょうどいいバランスのジュエリーに巡り合えたら嬉しいです。

有村さんにとって、“美しい”とはどんな在り方だと思いますか?

私は、悩みや不安を抱えている人が美しいなと感じます。自信というものは自分の悩みや不安を乗り越えた先に得られるものかなと。自信と過信はすごく紙一重だなと感じるんです。自分自身と、そして自分の弱い部分とも向き合って、そこを越えて行くことで美しさに繋がる。自信に満ち溢れている方は、きっとそういったバックボーンを必ず持っているはずで、「自信がある人って、なんで美しいんだろう」と考えた時に、やっぱりこの答えに行き着きます。

普段はどういったファッションがお好きですか?

スカートを履くことがあまり多くなくて、デニムやストンと落ち感のあるパンツのスタイリングが好きです。そこにスニーカーや、ぺたんこなシューズを合わせるのが今の気分です! 以前からピンヒールなどを手にする機会はあまりなかったのですが、高さのあるショートブーツなどは履いていて。でも最近はフラットなシューズがお気に入りなんです。モノトーンスタイルもかっこ良くて好きなのですが、今後はもう少し上手に色を取り入れていけたらいいなと思っています。

本企画の色を使った撮影衣装もとてもお似合いでしたし、有村さんの本日の私服にも素敵な色が入っていますね!

ありがとうございます。今日の 私服はそうですね (笑)、季節感も意識して色を取り入れてみました。スニーカーが履きたいなと思ったら、それに合わせるにはどんな服がいいだろうと調べたりしながら、コーディネートを組んでいるのですが、そういう時間も楽しいです。

お仕事をする上で変わらず芯に置いていることを教えてください。

私生活では「まあ、いいか」と思えることはいっぱいあるのですが、お仕事に関しては、その「まあ、いいか」というふとした緩みみたいなものがあると、特にお芝居上で自分的には何かが漏れる気がするんです。なので芝居の場においては最後まで諦めない、というところが自分の中では軸になっているのかなと思います。

女優として第一線で活躍し続ける、その原動力はどこにあると感じられますか?

どんなことでもそうですが、お仕事は自分一人だけではできないじゃないですか。だから独りよがりになりたくないですし、思いやりを持ってお芝居をしたいと思っています。そうすると、自然と外側に矢印が向いて行くんです。今いるチームの仲間たちが楽しく幸せであるためには、まず自分が役目を全うするべきだと思うので、その仲間に対する気持ちが原動力になっているのかなと。もちろんすごく大変ですし、身も心も削っていくお仕事ではあると思うのですが、ただそこが良いモチベーションになっていると最近はすごく感じます。

周りに対する気持ちが、ご自身の一挙手一投足に反映されているのですね。年齢を重ね、役の幅に変化は感じますか?

感じています。20代の10年間はすべてが新鮮で、全部が新しいものに感じていたのですが、30代に入ってから、自分自身が何か変わりたいと思わないと、次のステージには行けないなと思うようになりました。20代で培ってきたものを30代でどんなふうに昇華していくか、そして良い意味で忘れていく、という作業をしていかないと、結局同じことを繰り返してしまうように感じるので。新しい役や作品をどうチョイスして、またその作品たちに出会うために自分がどう動いていくか、といったことを熟慮する機会が増えました。

新しい作品に臨む時はどんな準備や心構えをされていますか?

役の深掘りをしていく基本の作業は変わらないのですが、ただそれだけではないプラスアルファの要素、深く考えるけれどそれもまた忘れる、という準備があるように感じます。難しいことではありますが、そこから新しい風を取り入れなければいけないので、 ベースは考えつつもそれを辿っていくだけではなくて、別のルートを探す作業もしています。

そういった中で“自分らしさ”はどんなことで感じていらっしゃいますか? もしくは役の中では、完全にご自身を消すのでしょうか?

どちらかというと自分らしさは消したいです。本当は声だってその都度変えたいですし、顔だって変えたいぐらいです。でもどうしたって私には自分の声があって、自分だけの体があって。結局は自分自身が見てきた経験などを、少なからず役に反映していくということは、避けては通れないものなのではないかなと思っています。でも本当は、自分らしさは消したいんです。

そうなのですね。有村さんだから演じられる役、お願いしたい役という視点もあるのかなと考えると難しいことですね。

変わりたいと願って、自分一人で腕を振り回していても変われないと思うので、やっぱり周りの方々の力を借りないと、新しい扉は開けないのではないのかなと。一緒に新しいものを探していけるような方々にこの先も出会うことができたら、それは本当に幸せなことだなと思います。

有村さんが表現者として挑戦してみたいことはありますか?

今回のGIANNAさんの撮影も、私にとってはすごく新鮮で、自分の新しい一面を見ることができたと思います。カット一つにしてもどの場所で撮影するのか。衣装やメイクはどういった雰囲気で、カメラの構図はどうするかなど、ニュアンス次第で変化が生まれるので、また違う自分に出会うことができたと思います。そして、その決定の一つひとつがチームみんなの作品になりますし、だからこそ一緒に作り上げていく。お芝居の作品も同じです。一見すると今までと似ているかもしれないけれど、似ているからこんな感じかとそつなく進めるのではなく、そこをさらに繊細に、色々なことをどうチョイスしていけるか、という部分は一つひとつが挑戦だと思います。ほかに大きく例えるなら、アクション要素がある作品だったり、職業ものだったり。医療や刑事作品などは携わったことがなく、まだ全然触れたことがない役もたくさんあるので、挑戦を続けていきたいです。

プライベートについても、お聞かせください。自炊を心掛けていらっしゃるとのことで、食へのこだわりはございますか?

少しお値段は高めかもしれませんが、調味料はなるべく瓶に入っているものを選ぶようにしています。そのほうが酸化しづらいのかなと感じていて。普段は和風のお料理を作ることも多いですね。

今、新たに夢中になっていることはありますか?

全話を観終わったのは最近なのですが、『進撃の巨人』のアニメにハマっています! いっぱいではないですが、アニメも色々な作品に触れてはきていて、そんな中でまだこんな面白いアニメ作品があったのか、と感激しました。今までなんで観ていなかったのだろうと、自分自身に疑問を感じるくらいです(笑)。 アニメーション技術の一つひとつが本当に素晴らしくて、初回放送から10年も経っている今、アニメーション技術はもっと進化しているんだろうな、どうなっているんだろうと興味が湧きました。元々は、 Netflixでなんとなく観てみようかなと思ったのがきっかけでした。観始めたら止まらなくて、現場のお仕事が終わって帰宅したら、夜中まで『進撃の巨人』に集中。また朝起きて現場に行く、というハマりようでしたが、それが息抜きにもなりました。声優さんに対するリスペクトも改めて感じましたし、自分の表現分野とはまた少し異なるかもしれませんが、同じエンターテインメントの世界において、アニメーションというものの素晴らしさを改めて感じさせられました。

これだけは譲れないというマイルールはございますか?

トイレは毎日掃除することと、靴は玄関に置かないできちんと靴箱にしまうこと。これは日々のルールにしています。綺麗好きということではないのですが、この二つだけは意識しています。

今後、少しずつ手放していきたいものはありますか?

落ち着いてるね、と周りからよく言われるのですが、その部分は少し手放してみたいなと思う時があります。我を忘れて喜んだりすることがなかなかできなくて。自分自身を客観視してしまって、なんか恥ずかしいなと感じてしまうというか。そういう姿があっても全然いいのに、どうしても俯瞰で見てしまう自分がいるので、それを一度捨ててみることが課題かもしれません。逆に年齢を重ね、いい意味で気にすることも減っていく中で、そういった俯瞰になる瞬間の自分が、少しでも気にならなくなったらいいなと思っています。

何かに悩んだ時はどう解決することが多いですか?

自分の中で考えることが多いのですが、大体そういう時は答えがふと降りてくるんです。それが早かったり、遅かったりと時と場合によって変わるのですが、誰かしらが言葉にして代弁してくれているというか。例えば、たまたま手にしていた雑誌に、「これ、私が言いたかったことだ!」と感じるような言葉が掲載されていたり、自分がモヤモヤしていたのはこういうこ とが原因だったんだと、ふと目にした先に答えが言語化されている、という経験がよくあるんです。悩んだり迷ったりした時に、もちろん誰かに直接相談することもありますが、ありがたいことに世の中には情報がたくさんあって、こうして誰かが言葉にしてくれていたりするので、解決できることもいっぱいあります。あとは、社長とお茶をしながらの雑談の中で、「次、これやってみたら面白いかもね」という解決策が見つかることもあります。

社長さんとそういうお話ができることがすごく素敵ですね。有村さんにとってのご褒美はどんなことですか?

今ちょうど仕事が一段落したので、夏物のお洋服を買いたいなと思っています。お目当てのアイテムが決まっているわけではないのですが、むしろトップスからボトムスまで、全部揃えたいくらいです!(笑)

自分だけのたっぷりのお時間ができたら、どんなことをしたいですか? やっぱりショッピングでしょうか?

お買い物にも行きたいですが、今は国内旅行をしたい気分でもあります。なんとなく長崎や大分など、九州に行きたいなと思い描いています。小学生の時の修学旅行先が長崎だったのですが、ハウステンボスに行った記憶が断片的にはありつつも、ほぼ忘れてしまっていて。その頃からは大きく変わっているかもしれませんが、もう一度長崎の街をゆっくりと歩いてみたいです。

当時の記憶は、楽しかった思い出みたいな感じでしょうか?

そうですね。すごく美味しかったなと深く記憶に残っているのが、小さな丸い粒がいっぱい入っているアイスです。あと、チリンチリンアイスはご存知ですか? ミルク味でもないし、フルーツ味でもないし、という絶妙なフレーバーのアイスだったのですが、それも食べた記憶がうっすら残っていて。当時のことも振り返りながら、大人になった今だからこそ長崎で経験できることを楽しみたいです。

今後、どんな“有村架純”さんになっていきたいですか?

面白い人間になれていたらいいなと思います。それはバラエティ的な面白さというよりも、人間的にというか。正しさ、綺麗さも必要ではありますが、そういった部分をもっと増やしていけたらいいなと思っています。

PROFILE

俳優 有村架純 KASUMI ARIMURA

1993年2月13日生まれ。兵庫県出身。FLaMme所属。2010年テレビ朝日ドラマ『ハガネの女』でドラマ初出演、2013年NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で一躍注目を集める。2015年映画『ストロボ・エッジ』、映画『ビリギャル』では主演を務め、後者作品で日本アカデミー賞優秀主演女優賞・新人俳優賞をW受賞。2021年の映画『花束みたいな恋をした』では、日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞に輝く。近年の主な出演作に、ドラマ『石子と羽男- そんなコトで訴えます?-』(22)、NHK大河ドラマ『どうする家康』 (23)、『さよならのつづき』(24)、『GIFT』(26)、映画『月の満ち欠け』(22)、『ちひろさん』(23)など。主演を務める映画『マジカル・シークレット・ツアー』が現在公開中。また、映画『さとこはいつも』が9月18日(金)全国公開。

Model:KASUMI ARIMURA(FLaMme) Photography:RAKUTO MAKINO(Tron) Styling:MAKIKO IWATA Hair:SHOTARO(SENSE OF HUMOUR) Makeup:IZUMI NIIYAMA Edit&Text:SEIRA MAEHARA