Golden Gooseが銀座に初出店 「HAUS Tokyo」アジア初・唯一の“HAUS”コンセプトが上陸

FASHION

グローバルブランドGolden Gooseは、2025年7月2日、「HAUS Tokyo」を銀座に初出店した。昨年のヴェネツィア・ビエンナーレで「HAUS Marghera」の一般公開とイベントの成功、その後、メキシコにオープンした「HAUS Mexico City」に続き、Golden Gooseはそのグローバルなカルチャービジョンを東京へと広げる。エレガンス、革新、創造性の象徴である銀座は、印象的な建築、そして伝統とモダンが融合する街であり、Golden Gooseが掲げるアイデンティティとクリエイティブ・ビジョンを体現するための理想的な舞台。

「HAUS Tokyo」は単なるブティックの枠を超え、クラフトマンシップ、コミュニティ、自己表現に対するブランドの理念を反映するアーティスティックな実験の場であり、新たな夢や創造を形にする次世代のためのインスピレーション源となるプラットフォームとなっている。総面積430㎡超・4フロアからなる「HAUS Tokyo」は、文化・芸術・コミュニティが行き交う空間。日本の伝統的文化や美意識に深くインスパイアされ、天然素材やアシンメトリーデザインを通じて、Golden Gooseの精神である「Perfect Imperfection(完全な不完全)」を体現し、個性、対比、そして進化を象徴する空間を演出している。

作品:美山 有

作品:KAMIRAKUMAKA

作品:小島陽介

「HAUS Tokyo」の空間づくりは、日本国内のクリエイター達とも協業している。グラフィックデザイナーの美山 有は、「HAUS」のロゴを再解釈し、木組のように「家」「HAUS」の文字と「家型」を融合させることで表現し、店舗正面に掲げるファサードをデザインした。また、中2階には、日本人にとって馴染みのある「いろは歌」を題材にした文字の由来や形から連想されるイメージと混ざり合うアートを提供。アーティストのKAMIRAKUMAKAは、中3階に、“視覚”ではなく“魂”で感じるアートとして、「魂の奥に折りたたまれた、感覚の起源との邂逅」をテーマにしたグラフィックを提供した。デニムのリメイクを中心としたクリエイティブプロジェクトでありブランドのヤマサワプレスは、特注のデニムパッチワークラグを制作し提供し、クラフトマンシップとヴィンテージの世界観をより一層引き立てる。陶芸作家の小島陽介は、自然の恵みを活かした手仕事とそのこだわり、非対称な造形美が織りなす唯一無二の風合いが魅力の伊賀焼を提供し、全フロアを通して各所に配置されている。

1階は、Co-Creation(共同創作)、カルチャー、クラフトマンシップが融合した没入型空間となっている。伝統的なお土産屋に着想を得たウィンドウディスプレイとワイヤーフレームのショーケースが訪問者を迎え、コンクリートの壁と木製の配送箱を思わせるインテリアが、ヴェネツィアから東京への旅を象徴する。空間の中心には大きな木製テーブルがあり、ブランドの職人兼デザイナーのDream Makerやアーティストと共に、スニーカーやウェア、小物をシルクスクリーン、ハンドペイント、刺繍などの手法でカスタマイズできる“Co-Creation”体験が展開されている。職人技とローカルな創造性を称えるこのフロアは、伝統と革新が交差し、一つひとつの作品が物語を語る空間であり、また、ヴィンテージデ調のディテールを通じて日本の伝統を称え、参加と対話を生む場となっている。

2階はまるでヴィンテージショップのような世界観が広がる空間に。一点物のレザージャケットやデニムが揃い、宝探しのような感覚で商品に出会うことができる。日本のクラフトマンシップが持つ精密さと規律を表現するこのフロアは、焼杉のテーブルや、金属のアクセントを取り入れたミニマルでマスキュリンなインテリアで演出し、伝統とモダンの融合を体現。

3階は一転して、温かく落ち着きのある空間に。ウィメンズテーラリング、創造性、そして個性を讃えるフロア。木の質感を基調としたインテリアが心地よい空間を演出し、来場者はガーメントやアクセサリーを自由にカスタマイズして自分だけの世界観を表現できる。ウィメンズのウェア、アクセサリー、スニーカーも洗練されたキュレーションで展開されている。

地下1階には「Listening Room(リスニングルーム)」があり、五感を癒す静寂の空間。ヴィンテージレコードの音とともに、Golden Gooseの日本における歩みを物語るアーカイブピースを展示。限定スニーカー、ブーツ、レザージャケット、特注オーダー品などが並ぶ。また、茶室から着想を得た畳敷きのスペースが、ブランドの「スローラグジュアリー」な哲学を象徴している。同フロアには「HAUS Shop」が登場。イタリア・マルゲーラの「HAUS Marghera」で初登場したカプセルコレクションの拡張版を販売。なお、東京とマルゲーラのみで展開されるスニーカー「Marathon」の限定デザインや、ライフスタイルアイテムに加え、日本発のブランドARBORのフレグランスやRUSTICのハンドソープ&ローションなどもラインナップされている。

このオープンを機に、Golden Gooseは日本の職人文化を現代的視点で再解釈するワークショップやカルチャーイベントを継続的に開催予定。カルチャーの垣根を越え、より深いコミュニティとのつながりを育んでいく。イベントスケジュールや詳細は、メンバーシップへのEメールや公式LINEからお知らせをチェック。

店舗情報:HAUS Tokyo (ハウス 東京)

所在地:東京都中央区銀座5-4-7

TEL: 03-6281-4111

営業時間:11:00 – 20:00

取扱商品:メンズ・ウィメンズのウェア、スニーカー、アクセサリー、バッグ、限定品

美山 有 /Yu Miyama

グラフィックデザイナー。横浜国立大学理工学部建築学科卒業後、インテリア設計事務所勤務を経て2021年よりフリーランス。ロゴや広報物など文字のデザインを軸に、建築、美術など様々な分野に携わる。近年は活動の範囲を台湾や香港など中華圏にも広げている。

KAMIRAKUMAKA /カミラクマカ

衣服づくりの現場で培った色彩設計と素材への感性を背景に、2024年より独立。現在は、廃園となった幼稚園を拠点に制作・農・料理を通じた活動を展開しながら、アートと食の領域を横断する感覚的な表現を探究している。制作においては、カラーポリエチレン袋を熱圧着し独自のレイヤー構造を形成することで、色彩に“深度”と“質感”を与え、感覚に宿る記憶や気配をすくい取って可視化。触れられるかたちとして提示することで、見る者の内側に静かな余白をひらくような作品を生み出している。

ヤマサワプレス /Yamasawa press

30年にわたりアパレル製品のプレス加⼯に携わってきた経験と技術を活かし、⾐料品のリメイクと再⽣を通じた新たな価値創出に取り組む会社。⼤量⽣産・⼤量廃棄が常態化するファッション業界の構造に疑問を抱き、廃棄予定だったデニムとの出会いをきっかけに、2019年に再⽣プロジェクトをスタート。独⾃に開発した洗浄・消臭技術を⽤い、ユーズドデニムを⼀点⼀点選別・再構成。状態や素材の個性を活かしたプロダクトに仕⽴てる。近年では、リメイク⼯程で⽣まれる端材を粉砕・紡績し、新たな⽷や⽣地として再⽣するなど、循環型のものづくりを追求。 活動の拠点は東京都足立区。被災地復興支援のため福島県でも倉庫兼直営店を運営。2025年には東京・渋谷区にセレクトショップをオープン予定。⻑年培ってきた加⼯技術と現場⼒をもとに、廃材に新たな価値と表情を与え、ファッションの可能性を広げ続けている。

小島陽介 /Yosuke Kojima

伊賀の陶芸家。自然と対話するように土と向き合い、炎や灰の偶発性を受け入れながら、器そのものの存在感を探求している。手作業にこだわり、轆轤(ろくろ)や手びねりを用いた成形により、一つとして同じもののない表情を持つ作品を生み出す。伊賀・信楽の土を中心に、薪窯で焼成される器は、非対称で有機的なフォルム、荒々しい質感、繊細な景色をあわせ持ち、静かな強さと温かみを感じさせる。日々の食卓に寄り添いながらも、ひとつの彫刻作品のような佇まいを放つ器で、多くの料理人や工芸愛好家から支持を集めている。

HAUSについて

HAUSは、2024年ヴェネツィア・ビエンナーレ開催中に誕生した、Golden Gooseによるグローバルなカルチャープラットフォーム。世界中の多彩なクリエイターが集い、リアルとデジタルを融合させた“フィジタル”空間でブランドのDNAを体感できる。HAUSには職人を育てる「アカデミー」があり、靴づくりやテーラリング、DJ、パブリックスピーキングなど幅広い分野のスキルを学べる。多様な人が学び、成長できる場。また、修理や製品の再生を行う「Manovia」、創造を刺激する「Archive」「Library」「Playground」、アートを発信する「Hangar」など、多彩な施設を備えている。ヴェネツィア・マルゲーラの「HAUS Marghera」に続き、2024年にはメキシコシティに最大規模の没入型HAUSが誕生。銀座に続き、今後はニューヨークやイスタンブールにも展開予定。