GIANNA BOYFRIEND VOL.09 草川直弥&曽野舜太INTERVIEW

COLUMN

——今回の撮影で気になったアイテムやスタイルはありましたか?

曽野 着用したハットが印象的でした。普段ハットを被ることがないのですが、皆さんから「すごく似合っている」と声をかけていただけて、とても新鮮でした。これからの季節でいえば、麦わら素材のような夏らしいハットが取り入れやすそうですし、おしゃれを楽しみたい日に良いと思います。

草川 ウエスタン系のスタイルが印象に残っています。デニムは普段からよく履くのですが、どちらかというとアメカジ寄りのスタイリングが多くて、ウエスタンブーツにデニムを合わせるような、いわゆる王道のウエスタンスタイルはあまりする機会がなくて。自分でウエスタンブーツを取り入れるなら、トップスはジャケットかシャツで整えつつ、ボトムスはスウェットで少し崩したスタイルでやってみたいなと思いました。

——今号の全体テーマが「UNBOUND形にとらわれない」なのですが、このテーマから思い浮かぶのはどのようなイメージですか?

曽野 レオナルド・ダ・ヴィンチが思い浮かびました。大天才というイメージがありますが、左利きだった彼は、インクが手につくのが嫌で、鏡文字で文章を書いていたらしいんです。そういう発想もユニークだと思いますし、完璧主義すぎて、作品の納期がかなり遅れたり、『モナ・リザ』も実は完成していないと言われていたり⋯⋯。そういうエピソードを知ると、自由でかっこいいなと思いますし、それが自由の象徴のように感じられて、「これが自分のスタイルだ」と貫いている感じが、まさに「とらわれない」ことだと思います。

草川 僕は哲汰(ONE N’ ONLY 関哲汰)が思い浮かびました。どこにいてもすごくにぎやかで、いい意味でうるさいんです。それが彼らしさというか、自分を全開で出したありのままでいるので、とらわれていないなと感じます。

——今までに自分の中の固定観念やルールを破った経験はありますか?

草川 最近は舞台にも挑戦しているのですが、映像で通用していた芝居が舞台ではまったく通用しないことがあって、舞台ではもっと大きな動きが求められたり、表現の仕方も全然違うんです。最初は少し恥ずかしさもあり、戸惑ったのですが、実際にやってみて、自分の中の殻を一つ破れたような経験だったと思います。

曽野 M!LKの新メンバーとして加入して、デビューした当初は、すごくかっこつけていたと思います。グループとしても“スタイリッシュ”という方向性があったので、自分もそれに合わせて「かっこよく見せなきゃ」と思っていましたが、ある時メンバーが、「舜ちゃんはそのままでいいんだよ」と言ってくれて、その言葉がきっかけで「自分らしくいていいんだ」と思えるようになりました。自分らしくいることの方がずっと自然で楽だし、そんな自分を好きだと言ってくれる人たちもいてくれて、「ありのままでいいんだな」と思えましたし、それが自分自身の中で大きな転機でした。

——アーティストや俳優として、クリエイティブなことをする上で、“枠を超えていく”ような活動の指針はありますか?

曽野 俳優としてはまだ“アイドル”として見られることが多く、“一俳優”として見てもらうのはなかなか難しいなと感じることもあります。ですが、だからこそ挑戦しがいもあると思っていて、時代劇や戦争ものなど、もっと幅のある作品に出演してみたいですし、思い切って髪を丸刈りにするような役にも挑戦してみたいです。グループとしては、日本で“国民的グループ”と呼ばれるような存在になりたいです。

草川 俳優としては、老若男女、幅広い世代の方々に愛される役者になりたいです。いろいろな役に挑戦してみたいと思っていて、“枠を超える”という意味も含めて、コメディにすごく興味があります。グループ活動では、さまざまな音楽のスタイルにチャレンジしていきたいですし、SNSで話題になるような楽曲も生み出せたらいいなと考えています。

——アーティスト活動と並行して俳優としても活動されていますが、2つの活動の両立についてはいかがですか?

草川 僕はどちらも好きなので、もちろん楽しいなと思います。ただ、同じ日にライブとドラマの撮影が入っていたりすると、全く違う気持ちに切り替えるのが大変だと感じる時もあります。グループでの活動だと、メンバーがいる分、少し気を許せる部分もありますが、俳優の仕事は基本1人なので、常に集中しないといけないという感覚があって、そこは大きく違います。ですが、それぞれの経験が活かされる場面も多くて、芝居で培った表情の作り方がライブに活かされたり、逆にアーティストとしての表現が演技に役立ったりしています。

曽野 僕はスケジュール的な部分がやはり大変だなと思います。今回のドラマの撮影期間も朝から晩までドラマの撮影をして、その後M!LKの活動に合流して、というスケジュールでしたが、大変な分得られるものも大きかったです。アーティスト活動では、ダンスや歌での表現、俳優業では映像の中での細かい表情や声のトーンで伝えるので、どちらも“表現”という意味ではつながっていて自分の幅を広げてくれますし、どちらの仕事にも活きているなと感じます。あとは、グループでの活動があるからこそ、支えられている部分も大きいです。俳優は基本1人なので、もしグループがなかったら僕は続けられてなかったかもしれないですし、帰れる場所があるというのはすごくありがたいことだと思います。

——忙しいスケジュールの中で、心身ともにリラックスする方法はありますか?

曽野 僕はどんなに遅く帰宅したとしても絶対に湯船に浸かります。夏でも必ずお風呂に入りますし、湯船にゆっくり浸かることが、自分の中で一番のリラックス方法です。

草川 僕は家にいて、何も考えずに過ごす時間がリラックスできるので、「お家時間」が好きです。ぼーっとしながら映画やドラマを観たり、ゲームしたり、そういう時間が一番リラックスできます。

——休みの日はどのように過ごしていますか?

曽野 僕はやりたいことがたくさん溜まっているので、作業の日にするか、「今日は1日勉強の日!」と、一日中勉強に集中したりして、しっかりとメリハリをつけたいタイプです。朝から絶対に予定を入れますね。何も予定がないとつい12時くらいまで寝てしまうので、例えば、8時、9時頃に美容院の予約を入れたりします(笑)。寝たい気持ちもありますが、それだともったいないと思ってしまって。昼の12時、1時になってからご飯を食べて、2、3時までなんとなく過ごして、そのままうっかりもう一回寝ちゃったりして、気づいたら夕方、というような過ごし方をするのは、「今日なにしていたんだろう⋯⋯」と思ってしまうくらい、僕にとって鬱になるレベルなんです(笑)。最近、遅ればせながらMBTI診断にハマって、僕は「指揮官タイプ(ENTJ)」で、指揮官は毎日自分が成長している実感がないと不安になるタイプらしいんです。僕自身まさにそうで、何か1つでもやらないとすごく後悔してしまいます。仲の良い友達4人のうち3人も同じ「指揮官タイプ」で、とにかく全員行動派なんです。

草川 僕は休みの日はとことん寝ます(笑)。目が覚めるまでずっと寝る日もあれば、朝から友達と車で出かけることもあって、その日の気分で過ごし方は変わります。あとは、家にいるのもすごく好きなので、フードデリバリーを頼んで、何も考えずに家でのんびり過ごしたり、運転も好きなので、気分転換にドライブがてら好きなご飯屋さんに1人で行ったりもします。

曽野 1人で車出してご飯行くの!? 僕は近場の美味しいご飯屋さんに行くことが多いかも。

——普段はどのようなファッションスタイルですか?

曽野 最近はとにかく“楽”を求めてしまいます。スウェットを履いたり、涼しいショーツを選んだり、とにかく軽さ重視です。バッグもなるべく軽いものを選ぶようにしていて、最近ちょうどポーチもついている機能的なものを見つけました。香水を持ち歩く時もアトマイザーに詰め替えて、全体的に荷物をコンパクトにしています。少しミニマリストっぽくなってきたかもしれません。おしゃれをしたい日であれば、スラックスに革靴、タンクトップかシャツにトラックジャケットを合わせて、ネクタイを締めるかどうかですかね。その上にジャケットを羽織って、きれいめにまとめるのが好きです。

草川 体を動かす日以外はなるべくデニムを履いたり、ファッションは意識するようにしています。ファッション自体すごく好きなので、スウェット上下の日でもアクセサリーをつけたりして、ダル着っぽく見えないようにするのを心がけています。

——今年の夏に取り入れたいファッションアイテムやスタイルがあれば教えてください。

草川 夏はやっぱりTシャツが多くなると思います。去年はタンクトップにハマって、今年はサマーニット系のアイテムや、少しタイトな服に挑戦してみたいなと思っています。

曽野 僕はショーツにウエスタンブーツの合わせをやってみたいと思ってはいるのですが…。絶対可愛いけど、夏は暑いですよね(笑)。

草川 おしゃれは我慢だね(笑)。

曽野 結局はショーツにローファーを合わせちゃうかもしれませんが、トップスは柄の入ったシースルーや、涼しげなアイテムを合わせていけたらいいなと思っています。

——最近ハマっていることはありますか?

曽野 最近、友達と遊ぶことにハマっています。夜に突然「今からご飯行こうよ」と誘ったりして。高校の頃から仲の良い友達がいて、少しだけ背伸びしたご飯を食べに行ったり、今は旅行の計画もしていて、近々海外に行こうと話しています。僕も友達もいつも急に決めるタイプで、この前も朝の11時に友達から電話があって、「今から旅行行かない?」と連絡をもらって、その1時間後には集合して、そのまま1泊2日の旅行をしました。

草川 僕は今履いているサンダルです。姿勢矯正の機能があって、自分の足にすごく合っているんです。足の指の跡がつくくらい馴染んでいて、室内用をもう1つ買って、家でも同じものを履いています。洋服が好きで、靴もたくさん持っている中、それを履かずにこのサンダルを履き続けているのは、僕にとって本当にすごいことで、自分の中ではけっこう意志が強い習慣です。おそらく1ヶ月以上は続いています。整体も通っているので、その影響もあるかもしれませんが、変わってきている気がします。

——草川さんは美容やファッションコーディネートが趣味とのことですが、それぞれにこだわりはありますか?

草川 ファッションはシルエットやサイズ感にこだわっています。あとは、夏はTシャツで少し明るい色を取り入れたりします。スキンケアはアイテムをいくつか使い分けていて、季節や肌の調子によって変えています。日によって使うものを変えるくらい、かなりこだわっていると思います。

——曽野さんはさまざまな検定や資格を持っている印象ですが、資格取得のきっかけはありますか?

曽野 実は「資格を取ろう」と思うのも突然なことが多くて、この前も急に「世界遺産が気になるな」と思って、それなら勉強して資格を取ってみようかなと思ったのがきっかけでした。僕の場合、資格はあくまで学ぶ時のゴールで、マイルストーンのような存在です。例えば、漢字を覚えようとしても、覚えたかどうかの指標がないと不安になるので、「じゃあ漢字検定を受けてみよう」となる感じです。自分がどこまでできているのか、何が足りないのかがわかりやすいので、検定を活用しています。

——勉強はどのように進めているのですか?

曽野 気がついたら何時間でもやるタイプで、基本的にまず覚えることから始めます。書いたり読んだりもしますし、似たようなものをグループごとにまとめて、共通点を見つけたりして理解するようにしています。100個覚えることがあっても、1から全部を覚えるというよりは、分類してグループごとに覚えていくと頭に入りやすいので、その方法で効率よく学ぶようにしています。

——お互いの第一印象について教えてください。

草川 舜太は本当にイケメンで、何年前に初めて会ったのかは覚えていないですが、身長も高くて、スタイルも良くて、最初見た時に「うわ、かっこいいな」と思いました。

曽野 僕も初めて会った時に、顔立ちがはっきりしていて、服もおしゃれで「センスがあってかっこいい」という印象でした。

——今の印象はいかがですか?

草川 今は弟っぽい感じもあって、他のグループから見ても、弟気質があると思います。最近は一緒に仕事をすることも増えて、ドラマでも一緒になって、ますますそういう感じが強くなった気がします。

曽野 直弥くんは本当に優しくて、誰からも愛される存在だと思っています。親切ですし、それ以上にちゃんと周りの人のことをよく見ていて、みんなでご飯に行った時も、細かいところに気がついていて、そういうところがすごく人として素敵だなと思いますし、尊敬します。

——新木曜ドラマ『低体温男子になつかれました。』で共演されていますが、撮影の合間は2人でどんな話をしていたのでしょうか?

草川 舜太もファッションが好きなので、そういう話をしたり、「ご飯も行こうよ」とずっと言っているのですが、お互いに忙しくて、まだ行けてないんです(笑)。現場ではたわいもない話をよくしていました。

——今回の役どころや2人のライバルという関係性について意識したことはありますか?

曽野 普段は直弥くんに対して腹が立つことは絶対にないのですが、それだと感情を作りにくくなってしまうと思ったので、今回はあくまで相馬(相馬亮介)という役を通して、直弥くんではなく、高峰(高峰智哉)に対してリアルにイラッとするように意識しました。直弥くんが高峰を演じてくれているからこその仕草や言い回しに、「またやってきたな高峰!」と、腹立つなと思えるように意識的に捉えていました。

草川 僕の役は“仕事ができる男”という設定だったので、名刺交換での所作など、ちゃんとしている感じが出るように意識しました。立ち振る舞いにも余裕や落ち着き、大人の雰囲気を感じてもらえるように演じました。特に、相馬が追い詰められている場面では、こっちはあえて涼しい顔をしていたいなという気持ちはあって、そういう静かな対比みたいなものを出せたらいいなと思っていました。

——「低体温男子にちなんで、自身が低体温(クール、ドライ)だと感じる瞬間やエピソードはありますか?

曽野 僕は、自分が「こっちの方が効率がいい」と思ったことに関しては、すごく冷静になってしまって、感情をあまり挟めなくなるので、こっちの方が良くない?」というように論理的に進めてしまうことがあります。合理性を優先して話してしまうタイプで、そういう時の自分はかなり低体温です(笑)。ただ、みんなも効率のいい方法を求めている同じタイプなので、「そっちの方がいいね」と納得してくれることが多くて、衝突することはないですね。

草川 僕は朝が特別苦手というわけではないのですが、早起きの日に朝イチからテンション高めに元気よくしゃべるのは難しいので、そこは低体温かなと思います。

——演じたキャラクターに共感できる点はありましたか?

曽野 若干似ているところはあると思います。自分の中にもモードみたいなものがあって、冷静だったり、効率を重視したりする部分は、役に通じるものがあるかもしれないです。

草川 自分に正直になれていない部分は少し似ているなと思いました。でも、完全に同じというよりは、似ているところもあれば、全然違うと思う部分もありました。

——最後に、今後の活動についての将来のビジョンや理想像があれば教えてください。

曽野 俳優としても人としても、鈴木亮平さんが本当にかっこいいなと思っていて、生き方も含めて尊敬しています。すべての面で一方的に僕が見ているだけなのですが、“背中を見せてくれる存在”です。鈴木さんのような存在に近づきたいなと思いますし、人間性も含めて、僕のロールモデルです。アーティストとしては、国民的なグループを目指していて、ドームツアーや、紅白出場も目標にしています。ありがたいことに、僕らの楽曲『イイじゃん』のSNS総再生回数が15億回を突破して、感謝の気持ちもありますが、もっと頑張らなきゃなとも思いました。自分たちの可能性を信じて、しっかり伸ばしていきたいです。

草川 俳優として近い将来で言うと、映画で主演をやりたいです。日常を描いた群像劇のような作品で主演をやってみたいという思いがあります。グループとしては、先日ようやく日本武道館でのライブが実現して、7年かけて一つの目標が叶ったので、ここからはもっとテンポよく、いろいろな夢を叶えていきたいです。3年後にはドーム公演をすることを目指していて、そこには必ず立ちたいです。さらに、ありがたいことに海外にも応援してくれているファンの方々がいるので、いつかワールドツアーも実現させて、世界中のファンに会いに行きたいと思います。