
第2回目は山田優さんをゲストに迎え、どのように美を探求されているのかについて伺います。2つめのテーマはInner Beauty。佇まいや雰囲気など内側から滲み出る美しさの源や、その秘密について迫ります。
ホラン千秋 優さんはなりたい自分、または魅力的な雰囲気を作るために大切にしていることはありますか?
山田優 普段から背筋を伸ばし、美しい姿勢でいることを心がけています。というのも、小学生の頃から母に厳しく教えられてきたからです。座る時はお腹の下にグッと力を入れるよう言われましたし、姿勢が崩れていると「壁に背中をピタッとくっつけてみて」と直され、毎日、その姿勢のまま歩く練習をさせられていました。
MEGUMI すごい! 下腹部あたりに常に力が入っているということは、ずっと腹筋をしているようなものですよね。当時は嫌だったかもしれませんが、今となっては良かったんじゃないですか。
山田優 はい。当時はうるさいと思っていましたが、今は良い教育をしてくれたと思っています。意識しなくても自然と下腹部に力が入るため、いつもこの体勢を保つことができています。
ホラン千秋 街を歩いていると、シャツ1枚をさらりと着ているだけでも、ひときわ素敵に見える方がいます。背筋がピンと伸び、肩が内側に丸まらず、胸元がスッと開いている。そんな美しい佇まいこそ、本当に大切なんだと感じます。
MEGUMI 街で歩いている人を見ると、意外と姿勢のいい人は少ないと感じます。ヒールを履いて歩くと、どうしても首が前に出てしまいがち。姿勢のいい人が少ないからこそ、姿勢が美しいと、自然とオーラや存在感が際立つ。ホランちゃんが気づいたように、”ハッとするような魅力がある人”というのは、まさにその姿勢の良さが大きな理由だと思います。そう考えると、姿勢を意識することは本当に大事なことだと改めて感じます。
ホラン千秋 姿勢をピンと伸ばすには、背筋や胸を張ることよりも、固まった体をほぐすことに力を入れるべきですか? どうですか? 先生(笑)。
MEGUMI お任せください(笑)。44~45歳を過ぎると、残念ながら筋肉の柔軟性は低下し、凝り固まった筋肉を回復させる力も弱まってきます。朝起きた時に体が固まっているような状態がずっと続くことは若い時にはなかったことだと思うんです。だからこそ、優ちゃんのように毎日のストレッチがとても大事で、股関節や脇の下などリンパが集まる場所は、しっかりとほぐしてあげてください。コツは1箇所につき30秒、しっかり呼吸をしながらやること。呼吸を止めてしまうと、実はあまり効果が出ない場合もあるので、深い呼吸をしながら30秒間じっくり伸ばすことで、筋肉が芯からほぐれます。”今日はここを必ずやろう”と決めて、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。
ホラン千秋 現代はタイパ・コスパが重視される時代なので、自分で試行錯誤するよりも、誰かがおすすめしている良いものを、効率よく取り入れたいと考える人も多いと思います。
MEGUMI そうですよね。情報が多すぎるから、その方が効率的です。

ホラン千秋 優さんの憧れの人は誰ですか?
山田優 憧れの人は夏木マリさんです。対談や共演をさせていただいた際に、いつも輝いていて生き生きと若々しく見えるのは”なぜだろう”と思っていました。年齢を重ねてもなお、自分のやりたいことに挑み続け、「まだ私は若いから」と笑う姿は、本当にかっこいいと思いました。
MEGUMI ファッションも攻めてますよね。チャレンジ精神があって、確かに夏木マリさんはかっこいいと思います。
山田優 髪型も攻めていますし、私は夏木マリさんのすべてが大好きです。
ホラン千秋 唯一無二の存在感があって、生き生きと自分の道を歩み続ける人。そんな圧倒的な人間力を持つ人に、今からでもなれるのでしょうか。
MEGUMI なれると思いますよ。
ホラン千秋 マインドひとつ?
MEGUMI もちろん日々の積み重ねですが、やはりマリさんはすでに新たな挑戦をされていますよね。コンテンポラリーへの取り組みをはじめ、イギリスへ渡って活動しようとしている姿など、それこそがまさにその表れだと思います。そうした挑戦を続けるためには、日々のトレーニングはもちろん、語学力もそうだし、ファッションへの意識など、あらゆる努力が必要です。マリさんを見ていると、そうしたすべての行動が素晴らしい挑戦へとつながっているのだと実感します。

ホラン千秋 魅力的な人が身近にいると、自分もそういう人になろうと努力したくなります。ちなみに優さんはお守りのような、”これがあるとちょっと元気が出る”というものはありますか?
山田優 いつも身につけているブレスレットがあります。20年近くの付き合いになる6人の仲間が、私の誕生日にプレゼントしてくれて、みんなでお揃いで持っています。そのブレスレットを見ると、”みんながついている”と感じられて、どんな時も前向きに頑張れます。
MEGUMI ライフステージや生活環境の変化で疎遠になることも珍しくないなか、20年もの間、友人関係を育み続けているのは実に尊いことです。
ホラン千秋 それはめっちゃ素敵!仲間が多いほど、いざという時に頼ったり、励ましてもらえたりするから、安心感や大きなパワーをもらえますよね。
山田優 そうなんです。些細なことでも相談できるので、自分の気持ちを打ち明けることで心が楽になり、次も頑張ろうと思えます。いつも本当に支えてもらっています。
ホラン千秋 余裕がなくなることはないんですか?
山田優 そうなる前に、友達に話したり、あとは忘れてしまいます。
MEGUMI 本当に性格が明るいんですね。
山田優 そうなんです。”なんくるないさ精神”でいるので、一晩寝たら、もう翌日には前向きな気持ちに変わっています。
ホラン千秋 毎日生まれ変わるんですね!
山田優 はい。その日の反省や「次はこうしよう」という改善点をその日のうちに整理して終わらせる。そうやって1日を振り返ることで、「明日を前向きに頑張ろう」と思え、翌日には新しい自分になったような気持ちでスタートできます。
MEGUMI ちゃんと振り返る時間を持っていて偉いですね。日々の忙しさに追われて、それができない人ばかりでです。不満やイライラを感じることもありますが、視点を変えて「あれはこうだった」「こうすればよかった」と客観的に捉え直すことは、誰にでも簡単にできることではありません。本当に素晴らしいことです。
山田優 習慣ですね。
ホラン千秋 習慣になっていることのレベルが高すぎます。

ホラン千秋 MEGUMIさんはどうですか。MEGUMIさんのスケジュールを想像すると、本当にものすごい忙しさですよね。日本国内だけでなく海外にも行かれて、さらに作品のプロデュースやマネジメントまでされているとなると、もう「うわぁ!」と叫びたくなってもおかしくないレベルだと思います(笑)。仕事のプレッシャーや多忙な日々と、どのように向き合っているのですか?
MEGUMI 私は時々、1日の予定を「完全にスケジューリングする日」を作っています。洗濯やミーティング、課題の提出、そしてマッサージといった予定までを分刻みで組み込み、あとはただひたすら、感情を挟まずに淡々とこなしていく仕組みです。なぜそうするかというと、今の私の年齢や自分の立場を考えた時、みんなと関わる自分が不機嫌でいることだけは、絶対に避けたいからです。機嫌が悪い人がいると、周囲は怖がってしまいますよね。やりたくてやっている仕事だからこそ、感情の波に流されないよう、あらかじめ仕組みを作って乗り切るようにしています。
ホラン千秋 自分の秘書を、ご自身で務める感覚ですね。
MEGUMI そうです。自分で自分の管理をして「よしよし、よく頑張ったな」と言ったりもしますし、家に帰ってきてから「今日もよくやった」と自分をほめる時もあります。
ホラン千秋 「結局、すべて自分がやりたいことだから」というお話が、まさにその通りだと感じました。この大変さの先には自分が達成したい目標があるからこそ、「やるしかない」という強い覚悟が持てるのだと思います。だからこそ、途中で投げ出すことなく、さまざまなことをこなしていけるんですね。
MEGUMI そうですね。やはり、こういう苦労がないとやりがいを感じられないですし、何事もすべてうまくいくわけではないですから。忙しさに飲まれないように、しっかり乗り切ります。
ホラン千秋 年齢や経験を重ねて、心の変化や習慣作りで大きく変わったことはありますか。
山田優 最近は、何事も後回しにしないようにしています。気づいたらその場ですぐに行動する、やるべきことをすぐ片付ける。それを心がけるようになってから、すごく楽になりました。何でも先延ばしにすると、結局、後になってからやるべきことが山積みになり、全て自分の負担になって返ってきてしまう。だから今は「気づいたら動く」「すぐやる」と決めています。そうすることで「今日って、少し時間ができたんじゃない?」と思えるほど、心や時間に余裕が生まれました。
ホラン千秋 最後に大切にしてるモットーはありますか?
山田優 私のモットーは「やらぬ後悔よりやる後悔」です。まずは何でもやってみる、ダメなら次はやらない、そして楽しければ続けていく。あの時やれば良かったと後悔を引きずりたくありません。やってダメなら諦めがつきます。失敗してもいい。失敗があるからこそ成功もあり、次へ進むことができます。だからこそ、まず動くことが大切だと思っています。常に挑戦し続けることが、私の生き方です。ホラン千秋 「あの時やっておけば良かった」という未練がないからこそ、たとえ失敗したとしても納得して次に進める。未練を残さないように生きることの大切さを、強く実感しました。
Guest:YU YAMADA(genuInely) Navigator:MEGUMI(KICKY)、CHIAKI HORAN(AMUSE) Movie Director:MASATOSHI SHIBATA Steel Director & Text:YUKI KOIKEDA Photography:SHIGERU MASUI(AOI) Styling:AYA HIRANO(For YU YAMADA)、MIKU SAITO(For MEGUMI)、MEGUMI ISAKA(For CHIAKI HORAN) Hair & Makeup:ATSUSHI SASAKI(For YU YAMADA)、MASANORI ENOMOTO(For MEGUMI)、MIKAKO SEKIKAWA(For CHIAKI HORAN)
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